宮城県感染症発生動向調査情報(第 2 週)

宮城県【 平成15 年 1 月 17 日 】発行 情報収集:宮城県保健環境センター
― 2003.1.6 〜 1.12 患者発生数(定点医療機関) ―
(【傾向の凡例】◎:今後の情報に十分注意 ○:今後の情報に留意 レ:減少傾向)

疾 病

保健所

仙台市

患者数

全地区

患者数

傾向

コメント

仙南

塩釜

大崎

栗原

登米

石巻

気仙沼

インフルエンザ

12

38

19

6

26

29

38

220

388

−今週の全数報告疾病−
1類・2類・3類・4類感染症:報告なし。
   −宮城県感染症発生動向調査情報解析部会−
[感染性胃腸炎]先週(5.90)に比べ急激に上昇。特に塩釜地区以外の上昇が顕著。今年初めて登米地区(27.67)気仙沼地区(31.33)が警報発令基準(10.0)を超えた。例年は、1月から2月にかけて上昇。今後の動向に特に注意。
〈疫学・予防策〉ノーウォーク様ウイルスとロタウイルスによるものが圧倒的多数。1999年4月からの感染症発生動向調査では流行曲線は、12月にみられる比較的なだらかなピークと1〜3月にみられるなだらかなピークとからなる。前者の多くは、ノーウォー
ク様ウイルス、後者の多くは、ロタウイルスによるものと考えられる。予防法は、食中毒の一般的な予防法と同じ食品の加熱の徹底。また、流行時の手洗いの励行、患者との濃厚な接触の回避。ノーウォーク様ウイルスによる場合は、排出物や汚れ物の処理に十分注意。院内、家庭内、集団内での二次感染の防止策が肝要。(IDWR2001年第39週)
[インフルエンザ]2位に浮上。先週(0.39)に比べ上昇。特に、石巻地区、気仙沼地区の上昇が急。今後の動向には十分注意。
〈予防(ワクチン)・治療〉高齢者、慢性呼吸器疾患患者、循環器疾患患者、免疫機能低下患者などの、ハイリスクグループには積極的にインフルエンザワクチンを接種して、インフルエンザによる健康被害を予防すべき。現行のインフルエンザワクチンはウイルスの感染やインフルエンザの発症そのものを完全には防御できないが、重症化や合併症を予防する効果は証明されており、高齢者に対してワクチンを接種すると、接種しなかった場合に比べ、死亡の危険を1/5に、入院の危険を約1/3〜1/2まで減少させることが期待できる。(IDWR2001年第44週)
[水痘]先週(1.92)に比べ上昇。
〈病原体情報〉 〜宮城県保健環境センター検査〜
・2週の石巻及び気仙沼地区のインフルエンザ患者からインフルエンザウイルスAH3(香港)型7件検出
        〜国立仙台病院ウイルスセンター検査〜
・インフルエンザウイルス4件検出。うち未解析4件。
・アデノウイルス11件検出。

咽頭結膜熱

 

2

 

 

 

 

 

1

3

 

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

 

65

5

4

3

4

1

37

119

感染性胃腸炎

91

69

63

40

83

103

94

327

870

水痘

17

35

30

2

6

19

23

127

259

手足口病

1

 

 

 

 

1

3

2

7

 

伝染性紅斑

2

4

1

3

1

5

6

9

31

突発性発疹

10

3

4

 

10

4

3

24

58

百日咳

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風疹

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヘルパンギーナ

 

 

 

 

 

1

 

1

2

 

麻疹

 

 

 

 

 

 

 

1

1

 

流行性耳下腺炎

16

11

1

9

7

3

 

71

118

急性出血性結膜炎

 

 

1

 

 

 

 

2

3

 

流行性角結膜炎

 

 

 

 

 

1

 

2

3

 

急性脳炎(日本脳炎を除く)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

細菌性髄膜炎(真菌性を含む)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無菌性髄膜炎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マイコプラズマ肺炎

2

5

 

 

 

4

 

3

14

 

クラミジア肺炎(オウム病除く)

5

 

 

 

 

 

 

 

5

 

成人麻疹

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

川崎病

 

1

 

 

 

 

 

 

1

 

不明の発疹性疾患

 

 

 

 

 

 

 

8

8

 

[ウイルス分離状況] 〜 国立仙台病院ウイルスセンター提供

Flu

Para

RS

Mumps

Measles

Adeno

Entero

Rhino

HSV

CMV